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渡辺 正
Proceedings of 11th International Topical Meeting on Nuclear Reactor Thermal Hydraulics (NURETH-11) (CD-ROM), 8 Pages, 2005/10
浮遊液滴は、容器壁の影響を受けないため、高温の溶融金属の物性測定に利用される。粘性は、液滴の径方向の振動の減衰から、また表面張力は、振動数から線形理論に基づき求められることが多い。本報告では、液滴の3次元振動挙動を数値シミュレーションにより求め、液滴の径方向の振動数と減衰挙動を調べた。シミュレーションには、ナビエストークス方程式と液滴界面位置の輸送方程式を連立させて解くレベルセット法を用い、液滴形状として球面調和関数による変形を与えた。2次元計算と3次元計算の結果を比較したところ、最低次の変形に対しては、振動数に差が出るものの、減衰については、いずれも線形理論と一致した。2次元計算については、3次の変形に対しては減衰が過小に計算され、また、4次の変形では不規則に振動する現象が見られ、高次のモードに対しては2次元計算では不十分であることがわかった。また、変形振動の周波数は、変形振幅が大きくなるほど低下するが、低下の度合いは、振幅が大きくなるほど理論値よりも小さいことが示された。これにより、変形の振幅が液滴径の30%を超えると非線形性が顕著になるため注意が必要であることを明らかにした。
小瀧 秀行
JAERI-Research 2002-031, 88 Pages, 2002/12
レーザープラズマ相互作用の非線形現象、高強度レーザーによるウェーク場励起及び高ピーク電流電子発生について調べた。自己集束をともなってのガスのイオン化によって、広い連続波長のブルーシフトが起こる。この通常ブルーシフトは、レーザー強度,プラズマ密度に依存する。しかし、レーザーのスペクトルが、レーザー強度やプラズマ密度に無関係に一定の波長にシフトする現象を発見した。この現象をわれわれは「異常ブルーシフト」と呼んだ。高強度レーザーはプラズマ中にウェーク場を励起する。2TW,50fsのレーザーにより励起したガスジェットプラズマ中のウェーク場の時間分解周波数干渉測定を行い、この測定に世界で初めて成功し、20GeV/mという高エネルギー加速のための高いウェーク場を測定できた。周波数干渉計によるポンプ-プローブシステムと異常ブルーシフトは、高エネルギー電子ビームのインジェクターとしてのオプティカルインジェクションに成り得る。1次元の粒子シミュレーションにより、高品質電子ビーム加速の結果を得、これによりレーザーウェーク場による、高品質高エネルギー電子加速の可能性を示すことができた。